Meaning設立趣意
産業医、産業看護職及び関連する心理職等の産業保健専門家は、平成27年12月から50人以上の事業場で義務化されたストレスチェック導入など、厚生労働省の推進する職場のメンタルヘルス等の健康確保対策において、益々、必要とされる存在となっている。
しかし、自殺を含むメンタルヘルス不調やいわゆる過労死の発生に際して、その見逃し及び告知義務違反等の責任を、産業保健専門家が問われる可能性が高まっており、そうした係争も産業医に対して実際に発生している。
専門家としての倫理基準に従い、社会的使命を持って対応しようとする産業保健専門家が訴訟の対象となることは、良質な産業保健サービスの提供を阻害する要因になり得る。
また、専門家自身が、リスクを感じることで、その活動が消極的となり、本来の受益者である労働者・管理職・経営者への大切な支援が滞る事態も懸念される。
そこで、本会を発足し、産業現場で活躍の期待される産業保健専門家の実務遂行に伴う専門家自身のリスクを低減する方策を、その専門とする医学や保健学とは別の側面から支えることを目指し、本会をここに設立する。
Theme当会で取り上げるテーマ
- 産業保健専門職が実務上、遭遇する可能性のあるリスク事例の収集
- 産業保健専門職が遭遇する可能性のあるリスクを低減する方策の検討
- リスクに遭遇している産業保健専門家の支援の方法の検討
- リスクに遭遇している産業保健専門家の支援方法の周知・啓発 等
Officer役員
世話人代表 | 森山 宣雄 |
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世話人 | 小林 俊康(弁護士) |
運営 | ソーシャルアドバンス株式会社 |
Profile森山 宣雄 プロフィール
大手金融機関の欧州NY、ルクセンブルク勤務などを経て、その後は東南アジア駐在15年、日本においてはワシントン本部の国際機関顧問を歴任、現在は熊本シニア大使、早稲田大学稲門政経会副会長、大手人材派遣会社の特別顧問、日本の代表的な経済団体等の各種委員を務める。
プロフィールは、文藝春秋の記事にても詳しく紹介しています。
文藝春秋 同級生交換 http://gekkan.bunshun.jp/
- あいさつ
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これまでの海外勤務等の経験において、あらゆる企業の運営および雇用環境の実態を経験して参りましたが、現在の日本企業における産業保健体制はまだまだ環境整備が不十分であることを痛感しております。
その中でも日本経済を底から支えている中小企業においては、生産性向上に向けた組織活性化への取り組み意識自体が特に不十分であり、50名以上の事業場でありながらも未だ産業医体制さえ整えていない状況が日本の現状であります。
我々が次世代へ残していける働きやすい日本の社会環境をつくるため、また、ストレスと共に生きるこの現代社会においてそれぞれ個人が生き生きと能力を発揮して企業組織全体の生産性向上へとつなげ日本の底力を蘇らせるために、企業の意識を高めていきながら企業の安全衛生における産業保健体制を整え、その環境においてプレイヤーとして手腕を発揮していただく産業保健専門家の皆さまを底支えすることが不可欠であると考え、ここにその第一歩として、産業保健専門家の皆さまが安心して業務に専念していただける支援を行うことを目的に当会を発足いたしました。
産業保健専門家の皆さまに本領を発揮していただき、個人が生き生きと活性化することで組織全体そして日本社会全体の活性につながることを心より願っております。森山 宣雄
Profile小林 俊康 プロフィール
京都大学法学部卒業後、司法研修所に入所し卒業後、弁護士として法律事務所に勤務。その後、独立し現在リーガルサービスセンター法律事務所 所長。
これまで、大阪地裁・簡裁調停員、川西市公平委員長、大阪弁護士会綱紀委員、民間総合調停センター和解あっせん人、伊丹法務局人権擁護委員を永く勤め、人権擁護委員を除き現在もその職にある。また、川西ロータリークラブ、関西新潟県人会の会員であり、現在関西新潟県人会の会長を務める。
詳しくは、ホームページをご覧ください。
リーガルサービスセンター法律事務所 http://www.e-lsc.com